| ’01〜’02シーズン調査結果 |
| 平成13年度のスキー場傷害調査は、2002年2月の1ヶ月間に全国47のスキー場の協力により実施されました。調査終了後に筆者の元へ協力スキー場より記入済みの傷害調査用紙が届けられ、本調査に有効な5,435枚のデータを入力、集計しました。そして様々な項目でスキーやスノーボード等で負傷された方々の貴重なデータを分析し本報告書を作成いたしました。 日本のスキー場はこの約10年間に大きな変化を遂げました。スノーボードの急増による事故の増加。好景気から不景気。スキーの愛好者の減少によるスキー場離れ。ワンメイクやトリックなどゲレンデを滑走する楽しみ方の変化。ノーマルスキーからカービングやファンスキー、短ファンスキーといった新しい用具の台頭。このような大変化の中で、スキーヤー、スノーボーダーの傷害の発生状況も変わってきました。 本報告書においては、調査項目の用具を従来のスキーとスノーボードから、ノーマルスキー、カービングスキー、ファンスキー、短ファンスキー、フリースタイルスノーボード、アルペンスノーボードの6種目に分類し、この大変化に対応出来るよう改善を積み重ねたりして参りました。また、昨年より受傷率の表記方法について、従来の総受傷者数をリフトの総輸送人員で割りパーセント表示していたものから、輸送人員10万人あたりの受傷者数として表示する方法に改めました。スキー、スノーボードの安全に関し、より分かりやすい指標となるようにと考えています。 さて、その受傷率について良いご報告です。受傷率はこれまで'95/'96シーズンより上昇の一途をたどって参りましたが、今回7年ぶりに減少しました。昨年の2000/2001シーズンは11.0人(輸送人員10万人あたりの受傷者数)でしたが、今回の2001/2002シーズンは10.8となり、0.2ポイント減少したのです。これまで6シーズン連続で上昇してきた後の減少だけに、「事故激増の時代に一区切り」といった感じです。関係各位のご努力のたまものと思っています。今回より受傷率が減少し続けていくことを祈念しています。 本報告書に新調査方法を導入して今回が3回めになります。協力スキー場より毎年似通った数の受傷者数が報告されてくること。それを集計するとなぜか毎回同じような結果となっていくこと。そのことがとても不思議でした。どうしてなのか? それがスキー、スノーボードのリスクというものだと気付かされてからは、事故の実態についておぼろげながらイメージが浮かぶようになりました。この3年間のデータの蓄積でスキー、スノーボードのリスクを知るヒントが増えたようにも思います。ぜひ今後のスキー、スノーボードの安全対策に役立たせて参りたいと思っています。今回の調査では、最近流行の兆しを見せている新しいソリの「腰掛けソリ」と「立ち乗りソリ」について、「子ども用ソリ」とともに用具の分類に加えました。新たな傷害の実態を把握するための先手を打った形です。 とにかく本報告書をご覧いただき現状を概観してみてくだい。そして安全対策に活かすための参考にしていただければ幸甚です。 最後になりましたが、調査にご協力いただいた全国47スキー場の関係の方々、および直接調査用紙に記入いただいたスキー、スノーボードで負傷された方々に対し感謝申し上げます。 |